4.2 VPN Client の操作
「PacketiX VPN Client 3.0」をインストールすると、バックグラウンドで常に稼動する「PacketiX VPN
Client サービス」と、ユーザーが VPN Client を操作するための操作ユーティリティの 2
つがインストールされます。バックグラウンドサービスの存在について、一般ユーザーが意識する必要は一切ありません。VPN Client
に対するすべての操作は「VPN クライアント接続マネージャ」などのインターフェイスを通じて行うことができます。ここでは VPN Client
を操作するための 2 種類のツールについて解説します。
4.2.1 VPN クライアント接続マネージャ
「PacketiX VPN クライアント接続マネージャ」は PacketiX VPN Client
を操作するために使用することができる、Windows に対応した GUI (グラフィカルユーザーインターフェイス)
を備えたユーティリティです。通常エンドユーザーが VPN Client を操作するときには、VPN クライアント接続マネージャを使用します。
「VPN クライアント接続マネージャ」は、他の Windows アプリケーションと同様に、ほぼすべての操作をメニュー選択や、ウインドウでの必要項目の入力などの簡単な操作方法で行うことができますので、VPN
について詳しい知識のないユーザーでもすぐに使用できます。
また、VPN クライアント接続マネージャを使用すると、ローカルコンピュータ上だけではなくリモートコンピュータ上の VPN Client
サービスを制御することができます。この時、接続先の VPN Client
の設定でリモート接続を許可するように設定しておく必要があります。この方法で、遠隔地にあるコンピュータにインストールされている VPN
Client サービスを「リモート管理」できます。また「Linux 版 VPN Client」を、VPN
クライアント接続マネージャから操作することもできます。VPN
クライアント接続マネージャを、リモートコンピュータに対して接続し操作する際の操作手続きについて、本マニュアルでは詳しく説明しておりませんが、ローカルコンピュータに対して操作する場合とほぼ同等の操作方法で使用することができます。
Windows 版 VPN Client をインストールすると、同時に VPN クライアント接続マネージャもインストールされます。
図4-2-1 VPN クライアント接続マネージャ |
4.2.2 コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd)
「PacketiX VPN クライアント接続マネージャ」は GUI
アプリケーションですが、同様の操作を「コマンドライン」から行うユーティリティとして「vpncmd」を使用することができます。vpncmd
についての詳細は 「2.6 VPN コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd)」 および 「第6章 コマンドライン管理ユーティリティマニュアル」 を参照してください。
VPN Client に対する操作や制御を「vpncmd」から行うことによって、管理を自動化することが容易になります。たとえば、指定した時刻に
、指定した VPN
サーバーに自動的に接続するなどといった操作が可能です。「vpncmd」では、通常 VPN
クライアント接続マネージャで行うことができる操作のすべてを、コマンドラインから行うことができます。
なお、この章では VPN Client の操作方法として「VPN クライアント接続マネージャ」を使用することを想定しています。vpncmd
を使用して VPN Client を操作する方法については 「第6章 コマンドライン管理ユーティリティマニュアル」 を参照してください。
図4-2-2 コマンドライン管理ユーティリティ (vpncmd) による VPN Client の制御 |
4.2.3 タスクトレイアイコン
PacketiX VPN Client をインストールすると、Windows のタスクバーの右下の「タスクトレイ」に、PacketiX VPN
Client のアイコンが表示されるようになります。ユーザーはこのアイコンをクリックすることによって、VPN
クライアント接続マネージャのウインドウを開かなくても素早く操作を行うことができます。
図4-2-3 PacketiX VPN Client のタスクトレイアイコン |
また、アイコンのアニメーションによって、現在の「VPN 接続状態」が分かります。「暗いアイコン」の場合は、現在 VPN
通信を行っていないことを意味します。「明るいアイコン」が速く回転している場合は、VPN Server
への接続処理中であることがわかります。また「ゆっくり回転しているアイコン」の場合は、VPN 通信セッションが確立され VPN 通信中であることがわかります。
なお、タスクトレイアイコンを表示しないようにするには Windows の [スタートアップ] から 「PacketiX VPN
Client タスクトレイ常駐」を削除してください。
VPN Client
をインストールした直後のタスクトレイアイコンは、最初に VPN クライアント接続マネージャを起動した際に登録されます。 |
|