サービス品質保証制度 (SLA)
SLA (Service Level Agreement、サービス品質保証制度) とは、お客様の責任に因らずして、HardEther
サービスの回線が全く通信できない状態になるか、または通信できていてもその品質が規定される品質を満たさない状態になった場合、その期間が一定時間以上継続して発生した場合
(故障といいます) は、当社が、故障が回復するまでの期間に応じて規定される料金をお客様に返金する制度です。
HardEther のすべての回線には自動的に SLA が設定されますので、SLA
を利用するにあたり、追加料金や申込みなどは必要ありません。
「品質」の定義
常に満たすべき品質の値については、HardEther 回線ごとに、契約時 (実際には、その契約に係る見積りを作成した時) に定められます。
具体的には、通信品質として、
- 通信速度 (スループット)
当社がその契約に係る見積りを作成する時にコンピュータによる計算で自動的に算出します。
- 遅延時間
当社がその契約に係る見積りを作成する時にコンピュータによる計算で自動的に算出します。
- パケットロス率
当社がその契約に係る見積りを作成する時にコンピュータによる計算で自動的に算出します。
の 3 つの保証値が設定され、これらのうち 1
つでも下回る場合は、「規定されている品質を満たす通信が継続して行えなくなった状態」とみなされます。
なお、上記の通信品質の値は、見積り時にこちらの自動見積りページから算出することができ、また、契約時には契約関係書類等に明記されます。
「故障」の定義
「故障」とは、HardEther 回線について、通信が全く利用できないか、または通信が利用できていても、規定されている品質を満たす通信が継続して行えなくなった状態
(ただし、故障期間が、サービスタイプおよび特定契約者割引の有無ごとに以下の表で掲げられる継続時間以上である場合に限ります。)
をいいます。
特定契約者割引の有無 |
故障とみなされる
継続時間 |
特定契約者割引なし (通常料金)
※ 特定契約者割引とは、ベンチャー割引またはアカデミック割引のことをいいます。 |
15 分間 |
特定契約者割引あり (割引料金) |
24 時間 |
「故障期間」の計算
故障期間とは、故障 (ただしこの文においては、故障が継続して発生した時間が上記の表の継続時間未満でも構いません。)
が発生した場合において、以下のうちいずれか早いほうの時刻から、故障がなくなった時刻までの間に経過した時間をいいます
(ただし、お客様に起因する理由で、故障の復旧に遅れが生じた場合、返金金額の計算にあたっては、その遅れた時間を故障期間から減じて計算します。)
- 契約者様が発生の事実を当社に対して通知し、当社がその通知を受信したとき。
(例えば、お客様が、夜間にお問い合わせ窓口の FAX 等に対して故障の事実を送信した場合、当社にその FAX が届いた時刻
(係員が不在であっても、受信した時刻には影響しません。) をもって、受信したとみなします。)
- 当社の係員が発生の事実を認知したとき。
(スタンダードタイプおよびエンタープライズタイプにおいて、当社は、専用線や回線終端装置に故障が発生していないかどうかの監視
(死活監視) を 1 秒間から数秒間に 1
回程度、監視センタから監視いたします。したがいまして、契約者様が故障の発生の事実を当社に対して通知する前に、当社の係員が故障の事実を認知できる場合があります。この場合はそのときから起算します。)
測定条件
「通信速度 (スループット)」、「遅延時間」、「パケットロス率」の 3
つの通信品質の測定は、当社が定める実施条件によって行うこととなります。
SLA 違反の場合、当社は返金により損害を賠償します
当社は、故障期間があった月について、月額料金を、「1
分単位で集計し、故障が発生していた分数を、その月の月間の総分数 (たとえば 1 月については 44,640)
で割った値」に乗じ、その料金の 2 倍 (ただし、サービスタイプがシングルタイプの場合は 1 倍)
の料金を、お客様に対して返金することにより、故障による損害を賠償いたします。1 分未満については、切り上げます。
(ただし、返金額が月額料金を上回る場合は、月額料金を上限とします。)
-
ただし、「ベンチャー割引」または「アカデミック割引」が適用される回線についてのみ、上記は適用されず、代わりに、月額料金を、「1
日単位で集計し、故障が発生していた日数を、その月の月間の総日数 (たとえば 1 月については 31)
で割った値」に乗じ、その料金と同額を、お客様に対して返金することにより、故障による損害を賠償いたします。1
日未満については、切り捨てます。
- したがって、「ベンチャー割引」または「アカデミック割引」は、月額料金が安価になる代わりに、SLA
による返金金額が少ないということになります。
返金方法
その故障が発生した月に係る月額料金の請求に際し、請求金額から当該損害賠償金の金額を減じる方法によって返金し、損害賠償を行います。
SLA の規定による返金が実施されない場合
以下のいずれかに該当する場合は、当社は損害賠償を行いません。
-
契約者様が法令またはこの約款による義務を守らなかったり、禁止されている行為を行ったりした結果によって発生した故障の場合。
- 契約者様が故意または重過失により、異常な通信やデータ入力を発生させた結果により生じた故障の場合。
- 当社の責任範囲よりも外側 (2
拠点の回線終端装置の責任分界点よりもお客様側) が原因で通信が正常に行えない場合。
開通後 2 ヶ月間のお試し期間について
ソフトイーサでは、HardEther 専用線サービスの品質に自信を持ってサービスを提供させていただいております。
HardEther 回線のご契約・開通後 2
ヶ月間は、回線をお試し期間としてご利用いただくことが可能です。この期間中に回線の技術的品質が満たされない場合は、お客様は回線を即時解約いただくことができ、初期費用・工事費・解約日までの利用料金の返金を受けることが可能です。
Q.
光ファイバの専用線は、どのような場合に故障するのでしょうか?
現実的には、専用線や光伝送装置等に故障が発生する可能性は極めて低く、特殊な事件・事故などがない限りは、10 年間に 1
度程度も故障しないものと見込まれます (ただし、この記述は、10 年間に 1
度程度しか故障しないことを保証するものではありません)。
専用線の故障の原因となる事件・事故としては、屋内の光ファイバケーブルをお客様や建物内の通行者等が誤って触るなどの不注意によるほか、悪意のある者等によるいたずら、浸水、凍結、クマゼミの卵が屋外ケーブルに産み付けられることによる破損、トラック等が屋外の電柱のケーブルを引っ掛けて切断してしまう事故、地震等による衝撃、ケーブル火災、電話局内部での事故、工事作業員によるミスなどが考えられます。
また、専用線のうち光ファイバケーブルが故障していない場合でも、光伝送装置にゴミが入ったり、コンデンサや LED
等が経年劣化で故障したりすることにより、通信が不能になる場合もあります。 |
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