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MetaFrame 等のシンクライアントソリューションとの比較

MetaFrame 等の既存のクライアントサーバー型シンクライアントソリューションと Desktop VPN とを比較します。

ご注意 いくつかの製品名は各社の登録商標です。本 Web ページは、いくつかの「シンクライアントソリューション」と呼ばれる従来技術と Desktop VPN とを技術的かつできるだけ正確に比較することを試みるために執筆されたものであり、これらの製品名は従来技術の実装例として挙げているもので、特定製品について比較あるいは批評しているものではありません。

 

既存の大型のシンクライアントシステムの問題点

MetaFrame や Windows Server 2003 の Terminal Service (アプリケーションモード) といった、既存の大型シンクライアントシステム (Thin-Client System) は、大変優秀な製品ですが、以下のような問題点により、導入することが困難な場合があります。

  • ターミナルサーバーと呼ばれる多数のユーザーによるリモートログオンを受け付けるアプリケーションサーバーを社内 LAN に設置する必要があります。
  • ターミナルサーバーは一般的に普通の PC と比較して高い信頼性を必要としますので、高価なサーバー機や大量のメモリ、複数個の CPU が必要です。
  • 場合によっては、ターミナルサーバーを複数設置し、ロードバランシングを行う必要があります。
  • ターミナルサーバーのインストールおよび運用には、一般ユーザーレベルと比較して、よりコンピュータに詳しい人材が必要です。
  • 専用のサーバー OS やサーバーソフトウェアの購入が必要です。
  • ターミナルサーバーが故障してしまうと、そこにログオンしていた多数のユーザーの業務に影響が生じます。

従来の既存の大型のシンクライアントシステム (ターミナルサーバー) を使用した場合のリモートアクセスの概念図を 図1 に示します。

図1 従来のシンクライアントシステムを用いた場合のリモートアクセス

 

この場合、各社員は、たとえ自分の PC を社内に持っていたとしても、それらの PC にリモートアクセスするのではなく、インターネットに接続されたターミナルサーバー (MetaFrame) にインターネット経由でリモートログオンすることになります。

 

Desktop VPN によって実現するシンクライアントシステムの利点

Desktop VPN を用いると、従来の中央サーバー / クライアント型 (高性能なリモートログオン専用サーバーを設置する方法) で生じていた上記のような問題点を解決することができます。

Desktop VPN によって実現するシンクライアントシステムの概念図を 図2 に示します。

図2 Desktop VPN によって実現するシンクライアントシステムの概念図

 

Desktop VPN によってシンクライアントシステムを実現する場合、各社員のリモートアクセス先は、リモートアクセス用のターミナルサーバーではなく、各社員用に設置された社内のそれぞれの PC になります。

現在の PC 1 台あたりの価格は非常に安価となっており、ターミナルサーバー専用機や専用のサーバー OS の購入と比較しても、社員それぞれに PC を用意した上、Desktop VPN によりそれぞれの PC にリモートアクセスさせるほうが低コストとなることがあります。

 

さらに、各社員は、仕事場で使用している PC を、作業途中のまま帰宅して、自宅などからデスクトップにリモートログオンして作業の続きができるため、業務効率の向上にもつながります。

 

また、現在は社内に各社員用の PC を用意しているが、今後シンクライアントシステムの導入を検討しているような企業の場合は、各社員に Desktop VPN を導入させることによって、低コストかつ容易にシンクライアントシステムと類似の目的を実現できるリモートアクセスシステムを構築することができます。

 

 

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