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トップページ 報道発表資料一覧 フレッツ専用 L2 VPN 構築ソフト「広域イーサ ネクスト」のベータ版を公開Select Language:

 

2011 年 7 月 29 日 (金)

ソフトイーサ株式会社 技術開発部
(茨城県つくば市)


ISP を経由せず NTT 東西のフレッツ網内のみで閉じた通信を行い、
フレッツ回線の性能を最大限に引き出すことに成功。
月額料金数十万円の広域イーサネットサービスと同等の通信をフレッツ回線で。

フレッツ専用 L2 VPN 構築ソフト「広域イーサ ネクスト」のベータ版を公開


 

 ソフトイーサ株式会社は、これまでの PacketiX VPN ソフトウェア製品とは異なる、全く新しい VPN ソフトウェアである 「広域イーサ ネクスト」 のベータ版を開発しました。本ベータ版は、社内で 6 ヶ月程度の試験を行ったものであるため、実用的な目的で使用することが可能です。本日より、ベータ 1 を無償にてダウンロード開始いたしました。ベータ版は 2014 年 3 月 31 日まで利用可能です。製品化のスケジュールは、現在未定です。

 2011/08/01 追記: 本ソフトウェアは、将来、製品版を発売する場合は、製品版と性能的に同等で業務にも使用でき、機能とサポート体制が製品版よりも若干劣る「無償版」も同時に公開する予定です。また、製品版の費用は現在未定ですが、月額方式とし、NTT 等の広域イーササービスを用いる場合と比較して 10 分の 1 から 30 分の 1 程度の価格で利用できるような価格帯を設定する予定です。

 

 「広域イーサ ネクスト」の Web サイトは、以下のとおりです。

 

 「広域イーサ ネクスト」は、NTT 東日本・NTT 西日本の提供する「フレッツ 光ネクスト」および「B フレッツ」に対応 (※1) し、フレッツ回線が設置されている任意の 2 ヶ所から 256 ヶ所までの拠点間を、あたかも、100 Mbps の「広域イーサネット専用線サービス」と同等に接続することができます。ISP を経由せずに NTT 東西のフレッツ網内に閉じた通信を行うため (※ 2)、従来のフレッツを用いた VPN を構築する方式と比較して、スループットを極限まで向上させ、遅延を最低限までに減少させることに成功しました。ソフトイーサは、「広域イーサ ネクスト」ソフトウェアの通信方式として、NTT 東西の開発した「フレッツ・v6 オプション」と呼ばれるフレッツ網内通信を可能にする最新の IPv6 技術を採用しました。

 「広域イーサ ネクスト」は、これまでの PacketiX VPN 等と異なり、OS 無し、難しい設定無しで動作するようにするため、コンピュータでブート可能な CD-R イメージ形式 (ISO イメージ) で提供されます。ユーザーは、2000 年以降に発売されたほとんどのパソコン上で「広域イーサ ネクスト」の CD-R を起動するだけで、そのパソコンをレイヤ 2 の VPN 通信装置として活用できます。

 

「広域イーサ ネクスト」で通信可能なエリア

  • NTT 東日本の「B フレッツ」および「フレッツ 光ネクスト」が敷設されている拠点
    北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、長野県、山梨県
  • NTT 西日本の「フレッツ 光ネクスト」が敷設されている拠点
    大阪府、和歌山県、京都府、奈良県、滋賀県、兵庫県、愛知県、静岡県、岐阜県、三重県、石川県、富山県、福井県、広島県、島根県、岡山県、鳥取県、山口県、愛媛県、香川県、徳島県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県、宮崎県、沖縄県

 なお、都道府県をまたがる通信、および NTT 東西にまたがる通信も可能です。

 

 「広域イーサ ネクスト」の主な特徴は、以下のとおりです。

 

1. NTT のフレッツ回線を利用して拠点間のイーサネット通信を実現

 「広域イーサ ネクスト」は NTT のフレッツ回線を用いて 2 拠点以上の複数箇所の拠点間で高速なイーサネット仮想専用線を構築するソフトウェアです。

  上図のように、「広域イーサ ネクスト」を使用すると、拠点 A と拠点 B の 2 拠点の間のユーザー LAN 同士を、直接長い LAN ケーブルでカスケード接続したのと同様に接続し、1 つの大きなイーサネットセグメントを構築することができます。これにより、拠点が離れている事務所同士を接続することが可能です。

 上図では 2 拠点を接続していますが、「広域イーサ ネクスト」では最大 256 拠点までを接続することが可能です。

 

2. フレッツ網内に閉じた最短距離での通信を行うため、速度は向上し遅延は減少

 従来、フレッツ網で複数の拠点を VPN 接続しようとする場合は、まず、VPN ルータで PPPoE 接続を行う必要がありました。この場合、たとえ近隣の 2 拠点間で通信を行おうとしても、本来であれば最寄りの NTT の電話局で通信を折り返しすれば良いにもかかわらず、いったん、都道府県ごとに設置されている NTT のフレッツの相互接続ビル (POI ビル) にあるルータまで通信パケットが往復してしまっていました。これにより、無駄な遅延の発生やスループットの低下が生じていました。

 「広域イーサ ネクスト」では、フレッツを用いて拠点間を VPN 接続する場合、できるだけ最短の経路で拠点間の通信を接続するように工夫しています。下図のように、たとえば、同一の NTT 電話局エリア内にある 2 つの拠点間を接続する場合、従来ではすべての通信は都道府県ノードビル (中継ビル、POI ビル) を通っていましたが、「広域イーサ ネクスト」を使用する場合は、最寄りのビル (NTT の地域の電話局) で最短で折り返して通信が行われます。

 

これにより、ソフトイーサが測定した結果としては、おおむね以下のように通信速度が向上します。
従来方法と「広域イーサ ネクスト」の方法とを比較した表は以下のとおりです。

項目 従来のフレッツを用いた VPN
(ISP 経由またはグループアクセス等経由)
「広域イーサ ネクスト」
を用いた VPN
スループット
(通信速度)
混み具合によって増減する
30Mbps ~ 60Mbps 程度
混雑部分を通過しないため安定
80 Mbps ~ 97 Mbps
通信遅延
(RTT)
物理的通信距離が長いため
3 ~ 20 msec 程度
最短経路で折り返すため
1 ~ 4 msec 程度
通信方式 必ず NTT の中継ノードビルを
経由して通信が折り返される
NTT の地域電話局で
最短経路で通信が折り返される
安定性 ISP や NTT の相互接続装置の
故障やメンテナンス等で切断
通過する装置が最小限のため
切断の可能性が極めて低い

(ソフトイーサによる測定結果をもとに作成)

 

 ソフトイーサでは、「広域イーサ ネクスト」を用いて VPN 通信を行った実測速度として、以下のように、約 97 Mbps を記録しております。

 これまでのフレッツを用いた色々な VPN を構築する方法の場合は、相場として回線速度の 30% ~ 60% 程度が出れば良いほうでした。

 上記のスループットのグラフのように、「広域イーサ ネクスト」を使用した場合は、フレッツの回線能力のほぼ 100% を常時発揮して VPN 通信を実現することができます。

 

3. 純粋なイーサネットによる拠点間通信が可能

 従来、フレッツを用いた VPN でよく利用されていた IPsec ベースの簡易的な拠点間 VPN 接続 (レイヤ 3) と異なり、「広域イーサ ネクスト」では、大企業等でよく利用されている広域イーサネット専用線サービスと同様に、イーサネットレイヤ (レイヤ 2) で VPN 通信を行うことが可能です。

 「広域イーサ ネクスト」で VPN を構築すると、VPN のネットワークは、仮想的なレイヤ 2 のイーサネット専用線 (LAN で使用されているレイヤ 2 の規格をそのまま複数拠点に延長したようなもの) として構成されます。簡単に表現すると、長距離の LAN ケーブルを、両方の拠点のネットワークの間に敷設したのと同等になります。

  同一の LAN 内で通信をすることができるプロトコルであれば、すべて、「広域イーサ ネクスト」を経由して通信することができます。著作権上の配慮から、家庭内 LAN でのみ通信することができるように設計されているハードディスクレコーダや LAN 対応テレビなどのデータに、「広域イーサ ネクスト」を経由して、遠隔拠点からアクセスすることができます。また、同一 LAN 内のみで MP3 の音楽の共有が可能な iTunes などの機能に、「広域イーサ ネクスト」を経由して、遠隔拠点からアクセスすることができます。なぜならば、「広域イーサ ネクスト」で構築される VPN は、旧来の IPsec などの不完全なレイヤ 3 の VPN とは異なり、純正のレイヤ 2 VPN であるからです。技術的に、複数拠点の LAN 同士は、1 つの LAN として相互に接続され統合されることになります。

 

4. 専用装置が不要、余っているノートパソコンを通信装置として利用可能に

 従来の専用装置を用いた VPN では、専用装置を購入する必要があり、また、設定に専門知識が必要でした。Windows や Linux 上に VPN ソフトウェアをインストールするタイプの VPN 製品もあります (ソフトイーサの PacketiX VPN などもその一種です) が、OS のインストールや VPN ソフトウェアの設定などが必要でした。

 「広域イーサ ネクスト」ソフトウェアは、CD-R に書き込み可能な ISO イメージとしてダウンロード可能です。この ISO イメージを書き込んだ CD-R を余っているコンピュータの CD-ROM ドライブに入れて電源を入れると、そのコンピュータが VPN の通信装置に変身します。その後は、当該コンピュータの電源を 24 時間入れておくだけで、そのコンピュータが広域イーサネットの通信装置のようになり、常に VPN 通信が可能になります。

 CD-ROM ブートのため、「広域イーサ ネクスト」を動作させるための PC のハードディスクを書き換えることはありません。そのため、試しに利用してみる際にもリスクはありません。さらに、コンピュータの BIOS を正しく設定し、CD-ROM からのブートを優先するようにしておけば、停電などで万一コンピュータが再起動した場合も、自動的に「広域イーサ ネクスト」が起動し、VPN 接続が再開されます。

 「広域イーサ ネクスト」を稼働させるパソコンは、CD-ROM ドライブからの起動が可能であり、RAM が 256 MBytes 以上搭載されていれば、ほとんどの場合利用できます。LAN ポートは 2 個必要ですが、1 個は内蔵のもの、もう 1 個は市販の USB 形式の LAN アダプタなどで増設したものを使用できます。

 どなたでも、本日すぐに ISO イメージをダウンロードして、複数の事務所の拠点や自宅などのフレッツ回線の間に仮想のイーサネット専用線を構築することができます。


「広域イーサ ネクスト」の起動 CD-R を用いてノート PC をブートした画面の例

 

「広域イーサ ネクスト」で実現を目指す目標

 従来、NTT は、高額な月額料金を課して、日本国内の複数の拠点間をイーサネットで接続するいわゆる「広域イーサネットサービス」を法人顧客向けに提供してきました。広域イーサネットサービスは、たとえば NTT 東日本の「ビジネスイーサ ワイド」の場合、100 Mbps の通信を、同一市町村内の 2 ヶ所の拠点間で契約するだけでも、月額料金として 18 万円以上の料金がかかり、同一県内の異なる市町村の場合は 40 万円以上、都道府県をまたがった通信の場合は驚いたことに 100 万円以上の料金がかかります (※ 3)。

 一方、NTT 東西の「フレッツ」サービスは、広域イーサネットサービスと同じ種類の光ファイバをアクセス網に使用しているにもかかわらず、月額料金は月額 5,000 円程度と、非常に安価です。近年は NTT 東西の「フレッツ」サービスは安定して動作しており、障害などによる通信の切断は滅多にありません。

 しかし、残念なことに、NTT 東西の「フレッツ」サービスでは、「広域イーサネットサービス」のように、ユーザーの複数の拠点間で自由にイーサネットの通信を行うことができませんでした。フレッツサービスはそもそもインターネットへのアクセスのためのサービスであり、原則として、すべての通信は PPPoE プロトコル上に載った IP プロトコルに限定されています。フレッツの VPN サービスを利用すると、PPPoE を用いて、複数拠点間で IP 通信が可能になりますが、この場合も「広域イーサネットサービス」のように、純粋なイーサネットフレームを拠点間で通信させることはできません。

 ソフトイーサが新たに開発した「広域イーサ ネクスト」を使用すると、NTT 東西の安価な「フレッツ」回線を引込んだ複数の拠点間のフレッツ回線を、NTT の法人向けサービスである「広域イーサネットサービス」のように使うことが可能になります。2 拠点を接続するだけで月額 18 万円 ~ 100 万円以上の費用が発生していた広域イーサネットサービスとほぼ同様の通信を、今後は、2 拠点に安価な「フレッツ」回線を設置し、その回線上で「広域イーサ ネクスト」を利用するだけで、月額 1 万円程度のコストで実現できることになります。

 ソフトイーサの目標は 2 つあります。1 つ目は、「広域イーサ ネクスト」の普及により、NTT 東西が法人向けに高額で提供してきた広域イーサネットサービスの現行ユーザーにとって、広域イーサネットサービスをもはや不要とし、日本における通信の省コスト、省資源化を実現することです。2 つ目は、「広域イーサ ネクスト」を用いることで複数の拠点同士を非常に簡単にイーサネット (レイヤ 2) で接続することができるということを多くの方々に体験していただき、これまで広域イーサネットを利用していなかった方々にとっても、拠点間でのイーサネット通信が可能であることの便利さを発見していただくことです。これからは、「広域イーサ ネクスト」により、友人間や親戚間のホームネットワーク同士を簡単にイーサネットで接続し、LAN 内で動作するように設計されている Windows ファイル共有などのプロトコルや、ネットワークゲームやハードディスクレコーダーなどの装置を、制限を超えて通信させて利用することができるようになります。

 「広域イーサ ネクスト」は、日本国内における情報通信産業構造の効率化、およびボーダレス社会の実現するために貢献することができるソフトウェア技術です。

 

 

さらに詳しい情報は

「広域イーサ ネクスト」に関する詳しい説明やソフトウェア本体 (ISO イメージ) のダウンロードは以下の URL から可能です。

 

※1 NTT 西日本エリアでは「フレッツ 光ネクスト」のみに対応しています。
※2 NTT 東西エリアをまたがる通信の場合の場合は、インターネット (IPv6) を経由します。
※3 http://www.ntt-east.co.jp/business/service/wide/ の料金表より計算。


本件に関するお問い合わせ先
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